人力はあなどれない。
人力はあなどれない。
高校の時の事なんだけど、球技大会という行事があった。
男子校だったのでまじめにやる必要なんぞさらさら無く、そんな中の綱引きで起こった現象。
球技大会だってのに綱引きがある時点でおかしいんだけどね。
大会のコンセプトにそった競技(球技)には、部活とかやってる奴がやるんだけど綱引きなんてのはあまり物の僕らの出番になるわけですよ。
通常10人対10人なんだけど、始まりの合図とともに人数を倍に増やすという安易な作戦で勝ち上がるも、3戦目くらいで審判にばれるという事態に陥りました。
その時点の対戦相手というのが野球部だけお集めたような腕力クラスで正直怖い人ばっか。
勝ち目なんざこれっぽっちも無い。
ならば、と開始と同時にあらぬ方向に引っ張ろうという事にしました。
なぜか、チームに居たデブが"それいいアイディアだよぉ”とのりのりだったのが感にさわり、作戦の変更を提案しました。
めんどくさいから、開始とともに手を離そうと。
果たして開始の合図は響きました。
全員、奇跡のタイミングで手を離し目の前では、屈強の野球部員が転げてるわけですよ。
もぉ、爆笑なんですが、我に帰ると相手は怖い人達。
ヤベェ、と思ったのもつかの間、一番後ろにいたデブがいない。
俺の話を聞いていなかったデブは”あらぬ方向に引っ張る”という、前作戦を信じて腰にロープを巻きつけて力を貯めていたらしく、一人はるか前方に吹っ飛んでいました。
屈強の野球部員の腕力×10、下手すれば数トンの力。
それでひっぱられればデブも空飛びますわ。
証言では、デブのメガネが宙に浮きつつ、本体もすっ飛んでいく様がスローモーションで見えたといいます。
さすがの自分も哀れに思い、謝らなきゃいかんかな?と思ったのですが、デブは黙ってメガネを拾い、数度ジャージの埃を払い、どこかに行ってしまいました。
まぁ、人の話を聞かなかったという部分では自業自得ですので、OKです。
そんなことで、人力もつかえば結構な事ができるはずです。
Recent Comments